会長挨拶


会長 古地 順一郎
 函館・ハリファックス協会のウェブサイトへようこそお越しくださいました。
 本協会は,函館市の姉妹都市であるハリファックス市(カナダ,ノバスコシア州)との産業,経済,文化をはじめとする各分野の交流を進め,両市の理解と友好を深めるとともに,相互の親善を促進することを目的として1987年に設立された市民団体です。2022年には創設35周年の節目の年を迎えます。なお,ハリファックス市にはハリファックス・函館友好協会(1988年設立)があります。
 さて,カナダ東部ノバスコシア州の州都ハリファックスは,歴史を遡ると,大西洋をわたってカナダにやってくる移民たちを迎え入れる玄関口として発展してきた港町です。また,1912年4月に沈没した英国の豪華客船「タイタニック号」の犠牲者が多数埋葬されている大西洋岸の港町として歴史に名前を留めており,1995年には先進国首脳会議(サミット)が開催されたことでも知られています。1996年の市町村合併を経て,人口40万人を超えるハリファックス地域都市圏 HRM(Halifax Regional Municipality)となり,現在ハリファックス市といえばこのHRMを指します。ハリファックスの緯度(北緯44度38分)は北海道に近く,函館で咲く多くの草花をハリファックス市内で見ることができます。五稜郭に似た星形の要塞跡シタデルがあり,ウオーターフロントに向けて多数の坂を有する港町ハリファックスと函館は1982年に姉妹都市の提携を結びました。ハリファックス市内のパブリックガーデンの一角に建立された記念碑がtwin cities の証を今に伝えています。
 本協会では,様々な目的でハリファックスやカナダから来函された人たちと交流を重ね,またハリファックスを訪問および滞在した人たちからは“ホット”な現地の情報を紹介していただき,知識のリニューアルに努めています。毎年,大きなモミの木が西波止場に飾られる「はこだてクリスマスファンタジー」の時期に合わせてカナダ・ハリファックス展を開催し,また秋の「地球まつり」では,カナダの食の物販や本,ハリファックスの資料展示を通してカナダやハリファックスの街の紹介に努めています。その他にも,2014年9月には,「赤毛のアン」の作者として知られるモンゴメリとハリファックスと函館を細い糸で結んだ「モンゴメリの『アンの世界』とゆかりの姉妹都市カナダ・ハリファックス?モンゴメリのアンの世界を見る-」という催事を実施しました。協会創立30周年の2017年には,「函館とカナダ・ハリファックスをよく知ろう」と題した特別企画も行いました。
 函館とハリファックスの関わりについて,多くの市民ははこだてクリスマスファンタジーの大きなモミの木がカナダ・ハリファックスから贈られることを知っていますが,一方,フォーポイントバイシェラトン函館1階の展示物がハリファックスゆかりの “Old Town Clock”の3分の1の模型であることを知る人は意外に少ないのではないでしょうか。函館とハリファックス両市の理解と友好を更に深め,市民レベルの交流・親善を推進させるために,どのような活動が有効であるのか。函館市をはじめとする地域の皆さん,とりわけ若い世代の皆さんとの交流を通して一緒に考えてみたいと思います。このウェブサイトを閲覧して少しでも興味を持たれた方は,是非この機会にハリファックスやカナダを学び,異文化に触れる活動をしてみませんか。皆様の入会をお待ちしています。